专利摘要:
磁気共鳴撮像装置は、被験者の電気誘電率マップを計算することにより、局所的なエネルギー比吸収率SARの計算を生み出す。電気的な誘電率は、無線周波数RFコイル16により誘導されるB1場の成分を測定することにより計算される。B1場のHx及びHy成分は、直接測定されることができる。Hz成分は、それを共鳴信号の位相へとエンコードすることにより測定される。代替的に、Hzは、磁気に関するガウスの法則を解くことにより計算されることができる。Hzは、電場のz成分を見つけ出すことによっても推定されることができる。バードケージRFコイルの特定の場合、Hzは、RFコイル及び被験者のモデル、RFコイル単独のモデルを使用することにより、又はHzを定数にセットすることにより、推定されることができる。
公开号:JP2011515179A
申请号:JP2011501330
申请日:2009-03-25
公开日:2011-05-19
发明作者:ステフェン ヴァイス;ウルリッヒ カトシェル;クリスティアン フィンデクレー;ペテル フェルニケル;トビアス;ラトコ フォイクト
申请人:コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ;
IPC主号:A61B5-055
专利说明:

[0001] 本願は、診断分野に関する。]
背景技術

[0002] 本願は、磁気共鳴撮像と連動してエネルギー比吸収率を決定することに特定の用途を見出し、特にこれを参照して説明されることになる。しかしながら、本願はより一般に、MR環境における患者の電気伝導度及び誘電率をマッピングすることに適用可能であり、必ずしも上述した用途に制限されるものではない点を理解されたい。]
発明が解決しようとする課題

[0003] 高磁場環境における撮像の重要な問題は、患者の特定の領域があまりに多くのエネルギーを吸収する可能性があり、患者に痛み、不快さ又は損傷さえもたらす可能性がある点にある。患者の加熱が組織の損傷を引き起こさないことを確実にするため、エネルギー比吸収率(SAR)に限界がある複雑なシステムが考慮される。局所SAR問題は一般に、金属インプラント(例えば心臓ペースメーカー、脳深部刺激デバイス、整形インプラント等)を持つ患者のスキャンを禁止する。局所SARの正確な決定のため、患者における関連RFコイルの電場の空間分布だけでなく、患者における電気伝導度分布が必要とされる。]
[0004] これまで、電場及び電気伝導度を正確に決定するための信頼性が高い方法は、理解しにくいものであった。通常は、大まかな推定が、大域モデルに基づき実行される。斯かるモデルに関連付けられる不確定さは、大きな安全マージンを必要とし、しばしば撮像シーケンスにおける変化をもたらす。この変化とは例えば、可能性として回避されることができる反復時間における増加がある。こうして、究極的に総取得時間が増加される。SAR分布の不確かさにより、高磁場MRIスキャンを受けることができない患者も存在する。]
[0005] より詳細には、ある点でのSARを知るため、電場及び電気伝導度が、関連するRFコイルの磁場(B1)についての情報から再構成されることができる。これは、一般にHx、Hy及びHzとして知られるB1磁場の成分を知ることを含む。Hx及びHyは、決定するのが比較的容易である。Hz成分は主磁場と平行であるので、この成分は通常、主磁場と区別可能な態様で直接測定されることができない。従って、SARを計算するため、Hzは通常、電場の対応する成分Ezから推定される。結果として生じる計算は、差分形式でアンペアの法則からもたらされる。伝導度及び誘電率は、磁場のカール(curl)を介して、即ち、測定されたB1マップを微分することにより再構成される。これは、数値的に労力を要する作業である。その後、カールはEzで割られる。これは、いくつかの領域においてゼロであり、不連続性をもたらす。]
[0006] より一般には、被験者の電気特性を撮像することが臨床的に役立つことがある。斯かるマッピングに関する多くの用途が想像されることができる。例えば、電気伝導度及び誘電率に基づき、周囲の健康な組織から腫瘍を差別化することができる。これは、心筋梗塞の後に、壊死性の組織と健康な組織とを区別するのに使用されることができる。これは、脳卒中又は脳溢血に関連して脳組織の特徴化をサポートするために使用されることもできる。これは、心臓不整脈の処置における結果を制御するために使用されることもできる。現在の処置はしばしば、心臓の局所伝導度を変化させるカテーテルベースの切除を含む。そうした変化の度合い及び範囲を知ることは、処置の助けとなる。]
[0007] 本願は、上述した問題その他を解決する、新規で改良された磁気共鳴撮像システムを提供する。]
課題を解決するための手段

[0008] 1つの側面によれば、磁気共鳴システムが提供される。主磁石は、検査領域における実質的に一様な主磁場を生成する。無線周波数アセンブリは、検査領域における被験者の選択された双極子において磁気共鳴を誘導し、この磁気共鳴を受信する。エネルギー比吸収率計算プロセッサは、B1場のHx、Hy及びHz成分から関心領域に関するエネルギー比吸収率を計算する。]
[0009] 別の側面によれば、局所的なエネルギー比吸収率を決定する方法が提供される。実質的に一様な主磁場が、被験者を含む関心領域において生成される。磁気共鳴が、被験者の選択された双極子において誘導される。B1磁場のHzの成分が決定される。]
[0010] 別の側面によれば、磁気共鳴デバイスが提供される。主磁石は、検査領域における実質的に一様な主磁場を生成する。無線周波数アセンブリは、検査領域における被験者の選択された双極子において磁気共鳴を誘導し、この磁気共鳴を受信する。エネルギー比吸収率計算プロセッサは、B1場のHx及びHy成分を測定し、RFアセンブリ(16)により生成される電場のEz成分を測定することにより、関心領域に関するエネルギー比吸収率を計算する。Ez成分を測定することは、アンペアの法則の積分形式

を使用することを含む。]
[0011] 1つの利点は、改良されたSAR計算をもたらす点にある。]
[0012] 別の利点は、生体内での電気伝導度を撮像することができる点にある。]
[0013] 別の利点が、生体内での電気的な誘電率を撮像することができる点にある。]
[0014] 別の利点は、金属インプラントを持つ患者を撮像することができる点にある。]
図面の簡単な説明

[0015] 本願による磁気共鳴撮像スキャナの概略を示す図である。
RFコイルに印加されるDC電流を用いて、磁気共鳴を読み出すための可能な波形を表す図である。
RFコイルに印加されるDC電流による磁場シフトを表す図である。
RFコイルに印加されるDC電流によるシフトの説明的な例を示す図である。
RFコイルがDC電流を導通することを可能にするための可能な修正を表す図である。
Hzの様々な計算を用いて、伝導度及びSARの画像を表す図である。
バードケージコイルにおけるHzを計算するのに使用されるコイル及び患者モデルを表す図である。]
実施例

[0016] 本発明の更に追加的な利点は、以下の詳細な説明を読み及び理解することにより当業者に認識されるだろう。]
[0017] 本発明は、様々な要素及び要素の配列の形式並びに様々なステップ及びステップの配列の形式を取ることができる。図面は、好ましい実施形態を説明するためだけにあり、本発明を限定するものとして解釈されるべきものではない。]
[0018] 図1を参照すると、磁気共鳴撮影装置10が図示される。磁気共鳴スキャナ10は、ソレノイドの主磁石アセンブリ12を含むクローズ型のボアシステムとして示される。しかし、オープンな及び他の磁石構成も想定される。主磁石アセンブリ12は、撮像領域の水平軸に沿って方向付けられる実質的に一定の主磁場B0を生成する。垂直といった他の磁石配置、及び他の構成も想定される点を理解されたい。ボアタイプのシステムにおける主磁石12は、約0.5Tから7.0T又はこれ以上の磁場強度を持つことができる。] 図1
[0019] グラジエントコイル・アセンブリ14は、主磁場を空間的にエンコードするため、撮像領域において傾斜磁場を生成する。好ましくは、磁場グラジエントコイル・アセンブリ14は、3つの直交する方向、通常は長手又はz方向、横断又はx方向、及び垂直又はy方向において傾斜磁場パルスを生じるよう構成されるコイルセグメントを含む。]
[0020] 無線周波数コイルアセンブリ16は、被験者の双極子における共鳴を励起するための無線周波数パルスを生成する。無線周波数コイルアセンブリ16が送信する信号は一般に、B1場として知られる。図1に表される無線周波数コイルアセンブリ16は、全身バードケージタイプのコイルである。無線周波数コイルアセンブリ16は、撮像領域から放出される共鳴信号を検出するのにも役立つ。無線周波数コイルアセンブリ16は、撮像領域全体を撮像する送信/受信コイルである。しかしながら、局所送信/受信コイル、局所専用受信コイル、又は専用送信コイルも想定される。] 図1
[0021] グラジエントパルス増幅器18は、選択された傾斜磁場を生成するため、磁場グラジエント・アセンブリ14に制御された電流を供給する。好ましくはデジタルの無線周波数送信機20が、選択された共鳴を励起するため、無線周波数パルス又はパルスパケットを無線周波数コイルアセンブリ16に印加する。無線周波数受信機22は、誘導された共鳴信号を受信及び復調するため、コイルアセンブリ16又は別々の受信コイルに結合される。]
[0022] 被験者の共鳴撮像データを取得するため、被験者は、撮像領域内部に配置される。シーケンスコントローラ24は、関心領域におけるスピンの操作を補うため、グラジエント増幅器18及び無線周波数送信機20と通信する。シーケンスコントローラ24は、例えば、選択された反復エコー定常状態又は他の共鳴シーケンスを生成し、斯かる共鳴を空間的にエンコードし、共鳴を選択的に操作若しくはスポイルし、又は、被験者の選択された磁気共鳴信号特性を生成する。生成された共鳴信号は、RFコイルアセンブリ16又は局所コイル(図示省略)により検出され、無線周波数受信機22に通信され、復調され、及び、k空間メモリ26に格納される。画像メモリ30に格納される1つ又は複数の画像表現を生成するため、撮像データが、再構成プロセッサ28により再構成される。1つの適切な実施形態において、再構成プロセッサ28は、逆フーリエ変換再構成を実行する。]
[0023] 結果として生じる画像表現は、ビデオプロセッサ32により処理され、人間が読み取れるディスプレイを具備するユーザインタフェース34上に表示される。インタフェース34は好ましくは、パーソナルコンピュータ又はワークステーションである。ビデオ画像を生成する代わりに、画像表現は、プリンタドライバにより処理され、印刷されることができ、コンピュータネットワーク又はインターネットを介して送信される等とすることができる。好ましくは、ユーザインタフェース34は、磁気共鳴撮像シーケンスを選択するため、撮像シーケンスを修正するため、撮像シーケンスを実行するため等のため、技師又は他のオペレータがシーケンスコントローラ24と対話することも可能にする。]
[0024] エネルギー比吸収率(SAR)プロセッサ36は、撮像領域に含まれる被験者の部分に対するSARを計算する。電気誘電率サブプロセッサ38は、すべての関心領域に関して電気誘電率

を計算する。なぜなら、SARが、

から計算されるからである。以前、

は、Hx、Hy及びEzを用いるアンペアの法則の差分形式を用いて発見されていた。上記したように、アンペアの法則の差分形式は、いくつかの欠点を持つ。例えば、Ezにおける局所的なゼロが、誘電率計算における穴をもたらす。アンペアの法則の積分形式を使用することにより、これらの穴は回避されることができ、

のより堅牢な計算が得られることができる。これは究極的に、SARのより良好な計算を導く。下線は、後述するように複素誘電率を表す。]
[0025] アンペアの法則の積分形式は、

である。ここで、

は、磁場であり、

は、電流密度であり、

は、変位場であり、Fは、電流密度が積分される表面である。電流密度

は、

により置換されることができる。ここで、sは、電気伝導度であり、

は、電場である。]
[0026] 変位場は、

により置換されることができる。]
[0027] これは、

を生み出す。]
[0028] 以下、xy平面に横たわる領域Axyが選択される。こうして、

は、成分

及び

にのみ依存する。これは、撮像領域に含まれるすべての点に関して容易に測定されることができる。Aの選択は、

及び

に関する依存性を除去し、

をもたらす。]
[0029] 未知の

を解くために、

が領域Axyに含まれる定数であると仮定される。これは、

を生み出す。]
[0030] ここで、

が未知の

に依存するので、反復

は、例えば

の文献値で始まって適用されることができる。こうして、Hx、Hy及びEzを使用することにより、誘電率サブプロセッサ38は、

を見つけ出す。一旦

が分かると、SAR計算プロセッサ36はこの領域に対するSARを計算することができる。]
[0031] 示された積分は、アンペアの法則の差分形式を解くことより数学的に労力を要しない。更に、ゼロ電場による除算の必要性は緩和される。なぜなら、制限された領域における電場による除算は実行されず、代わりに電場にわたる単なる積分が行われるからである。]
[0032] 別の実施形態では、誘電率計算サブプロセッサ38は、

を決定するため、Hx、Hy及びEzの代わりにHx、Hy及びHzを使用する。Ezの代わりにHzを使用することは、複数の利点をもたらす。1つは、計算がより数学的に簡単である点にある。別の利点は、それが伝導度及び誘電率の異方性の値の計算を可能にする点にある。誘電率計算サブプロセッサ38は、最初の2つのマクスウェル方程式の適切な処理を実行することにより、この計算を実行する。Hx及びHyは、B1場を作成することに関するRFコイルの送信及び受信感度の周知のマッピング技術により測定されることができる。これらの感度は、

及び

が原因で、H(H+及びH−)の2つの円偏光された成分と同等である。]
[0033] アンペアの法則(差分形式における第1のマクスウェル式)

及びファラデーの法則(積分形式における第2のマクスウェル式)

が、使用される。患者にわたる一定の透過率μを仮定すると、これらの式は、満足できる結果を生み出す。電気伝導度s及び誘電率eは、複素誘電率

へとまとめられる。第2のマクスウェル式により第1のマクスウェル式を割れば、

がもたらされる。]
[0034] 得られた近似誘電率

は、

が十分に一定である領域における、即ち、その空間変動が、電場の空間変動より明らかに小さい領域における実際の誘電率

に等しい。この条件が満たされない場合、反復

はd=1で始めて適用されることができる。前の2つの式は、線積分を取る前に

により分子を増倍することを除けば同じである。この反復を用いると、計算された誘電率及び真の誘電率の間の比率は、

と特定される。]
[0035] ここで、

を反復的に収束させると、真の誘電率が得られる。最終的に、SAR計算プロセッサ36は、関係

を用いてSARを計算するため、真の誘電率値(及びファラデーの法則から計算される電場)を使用することができる。]
[0036] このHzを用いる計算は、シミュレーションされた電場を用いるSARの非常に時間のかかる計算を置換する。]
[0037] 筋線維(muscle fiber)を伴う場合のように

が異方的である場合、マクスウェル式は、

と書き換えられることができ、これは、複素誘電率テンソル

をもたらす。]
[0038] 書き換えられたマクスウェル式から、繊維方向が生体構造的画像から抽出される場合、繊維方向に平行及び横断的な成分が計算されることができる。繊維がおよそデカルト方向に沿って存在する場合、対角線以外のテンソル成分は打ち消され、マクスウェル式は分離し(j=x,y,z)、

が成り立つ。]
[0039] ある実施形態において、3ステップ手法が、患者内のSARを決定するために用いられる。一方、そうする間、局所SAR規制の遵守は保たれる。最初に、B1場(Hx、Hy及びHz)の成分を決定するためのプレスキャンが実行される。これらのスキャンは、SAR規制の遵守を確実にするため、低い全域的なSARレベルで実行される。第2に、誘電率計算サブプロセッサ38は誘電率マップを計算し、SAR計算プロセッサ36は上述したようにSARマップを計算する。最後に、診断スキャンは、局所SAR限界を上回ることを回避するため、SARマップを用いて高いRF電力レベルで実行されることができる。]
[0040] この技術は、すべてのMRスキャンに対して、特にSAR限界に苦しむスキャンに対して適用されることができる。この技術は、金属インプラントを持つ患者に対して適用されることもできる。この場合、これらのインプラントの近くでの局所SARの慎重な制御が行われる。こうして、インプラントを持つ患者をMR検査から排除することが回避される。更に、電気伝導度及び誘電率は、例えば腫瘍ステージング又は脳卒中分類といった医療診断のために撮像されることができる。]
[0041] 上記説明は、B1場の3つ全ての成分、即ちHx、Hy及びHzについての情報に基づき予想される。上記したように、Hx及びHyは、RFコイルの送信及び受信感度をマッピングすることにより、容易に測定される。Hzは、後述されるように複数の異なる方法で見つけ出されることができる。]
[0042] Hzを見つける1つの方法は、DC電流を用いてRFコイルを駆動することである。コイルにDC電流を印加することで、MR画像の位相へとエンコードすることにより、コイルの単位電流当たりのHzの空間分布B1z(x)/Iを決定することが可能である。この位相は、主磁場を持つコイルのHzの重畳が原因で、局所的に変えられたラーモア周波数から生じる。1つは、RFコイルに印加されるDC電流がない画像、及び少なくとも1つは、印加されるDC電流を持つ画像という複数の画像を再構成することにより、Hzが決定されることができる。ある実施形態において、複数(例えば5〜10)の異なるDC値がRFコイルに印加される。これは、複数の異なる位相シフトを生み出す。コイルに印加される異なるDC値を持つ画像が多く取られるほど、この効果は、より好適に視覚化されることができる。]
[0043] 本実施形態において、DC電流(IDC)は、スピンエコー画像取得の位相エンコード部分の間のいくらかのエンコーディング時間(tDC)の間に、コイルに適用される。ここで図2を参照すると、Hzを位相へとエンコーディングするためのいくつかの可能な波形が図示される。RFパルス波形40は、最初に、整列配置された双極子を横断平面の方へ傾け、続いて、180°パルスを用いて共鳴を再フォーカスさせる。初期の傾斜パルスが完了した後、DC電流42がコイルに印加される。DC電流は、再フォーカスパルスの間延期され、反対極性において再印加される。通常、スライス選択グラジエントパルス44、位相エンコードグラジエントパルス46及び読み出しグラジエント波形48が、グラジエント・コイル14により適用される。後続の反復において、DCバイアスIDCは、少なくとも2つのレベルのDCバイアスを用いて読み出しを得るために、異なる振幅又は持続時間で印加される。ここで、図3を参照しつつ、引き続き図2を参照すると、印加されるDC電流波形42は、コイル50のB1場と同一の空間分布を持つ、DC磁場オフセットdB0(x)50を生み出す。いくつかの位置x0において、磁場オフセット52のz成分は、

により表されるMR画像における追加的な位相を生じさせることになる。] 図2 図3
[0044] 画像の位相

から、単位電流当たりのB1場分布が決定されることができ、

となる。]
[0045] これは、DCでのMRコイルの単位電流当たりのHz(Hz(x)/I)を測定する。正確な誘電率マッピングのため、誘電率計算サブプロセッサ38は、ラーモア周波数でのHzを必要とする。一般に、RFコイルの空間感度は周波数依存であるが、ラーモア周波数での効果的波長までのコイルサイズ及び撮像野に関して、近接場近似(near field approximation)は有効である。この結果、DCの場合からの偏差は小さい。]
[0046] 図4を参照すると、説明的な例として、半径5cmの円形RFコイル50が想定される。2pの位相は、図示されるようにコイル50の上の所望の5cmである。また、特定のシーケンスが、エンコーディング時間tDCが100msであることを可能にすると仮定する。これは0.235μTの局所z成分dB0zを必要とする。これは、図4に示されるように、ジオメトリ係数がおよそv2であることにより、0.333μTの局所大きさdB0に対応する。円形座標で表される双極子ループの場は、

である。ここで、z方向は、ループに対して垂直である。図4のジオメトリから、局所dB0が、およそ放射単位ベクトルの方向を指すことにつながる。ここで、r=av2及び?=45°を用いると、

である。] 図4
[0047] IDCに関してこの式を解くと、IDC=106mAを得る。これは、実際に印加可能である。逆に考えると、コイルに印加されるDC電流を知り、コイルに対するジオメトリが既知である点で結果として生じる位相シフトを観測することにより、B1場のz成分Hzが計算されることができる。]
[0048] RFコイルは通常、AC信号で駆動される。ここで図5を参照すると、コイルがDC電流で駆動されることを可能にするための、典型的なRFコイル50に対する可能な修正が提供される。RFコイルは通常、その末端でのコイルの電場における局所的な極値を回避するため、分散されたコンデンサ54を含む。これらのコンデンサ54は通常、DC電流をブロックする。図示される実施形態において、ダイオード56は、DC電流に関する経路を可能にするため、コンデンサと並列に配置される。250mAまで前進電流を取ることができる約1pFの静電容量を持つダイオードが、コイル50におけるDC電流経路を作成するのに適している。RFコイル50と正確に同じ送信/受信特性を持つとすれば、別々のコイルを使用することも想定される。] 図5
[0049] 図1の実施形態において、無線周波数アセンブリ16は、全身バードケージコイルを含む。バードケージコイルの特別な場合に対して、コイルのジオメトリは、Hzが適切に推定されることを可能にする。最初に、Hzはコイル及び患者の完全なモデルを用いて推定されることができる。この推定方法は、最も完全であり、モデルエラー及び数値エラー(例えば、不完全な微分)に対してのみ影響されやすい。図6を参照すると、Hzを推定する際に被験者及びコイル58の完全なモデルを使用した結果が図示される。使用されたモデル60が、図7に示される。図示されるバードケージコイル16は、60cmの直径を持つ。腕62及び胸郭64の伝導度は、s=0.5S/mである。胸郭に配置される球形胴体66に関する伝導度は、s=1S/mである。腕62及び胸郭64の相対的な誘電率は、er=81であり、体66に関しては、er=40である。被験者モデルの冠状スライスが撮られた。左列は計算された電気伝導度sを表し、右列は計算された局所SARを表す。被験者及びコイルモデルを用いると、結果58は、真の概念上のSAR68との相関において99.7%である。コンパートメント境界に沿った数値的微分/積分からの誤差だけが見える。] 図1 図6 図7
[0050] 別の推定方法は、使用されるRFコイルだけをモデル化する。この方法70の結果は、真のSAR68との相関において98.8%である。この方法は、システマティックな誤差をもたらすが、完全なモデルより実現するのが容易である。システマティックな誤差はバードケージコイルの場合無視できる。なぜなら、この誤差は、視覚の検査でほとんど認識されることができないからである。]
[0051] バードケージコイルに関するHzを推定する別の方法は、Hzが定数であると仮定することである。これは実現するのが最も容易な方法である。しかし、これはシステマティックな誤差を増加させる。この方法72の結果は、真のSAR68との相関において96.8%である。この誤差はバードケージコイルの場合許容可能である。なぜなら、この誤差は、再構成されたSARにおける明らかな変化をもたらさないからである。同じことは、伝導度に関しても当てはまる。]
[0052] バードケージコイルに対して、誘電率は、

を用いて近似されることができる。]
[0053] 近似されたHzを使用するとき、横断及び非横断スライス間を区別することが重要である。横断スライスに対して、積分領域は、xy平面A=Axyであり、上記式は、

と変形される。]
[0054] 冠状スライスに対して、積分領域はxz平面A=Axzであり、

と変形されるであろう。]
[0055] 矢状スライスは考慮されない。なぜなら、近似されたHzの影響は、冠状及び矢状スライスに関して同じだからである。前の2つの式の比較は、横断平面がHzの簡略化により一層影響を受けることを示唆する。なぜなら、Hzは、分子において2回現れ、分母に対する唯一の入力だからである。非横断スライスに対して、Hzは、分子において一度だけ現れ、分母には全く登場しない。伝導度及び誘電率が、図6の結果に関して等方的であると仮定されるが、これらの値が異方的である場合、以前に述べられるように、伝導度及び誘電率は、複素誘電率テンソルを用いて説明されることができる。] 図6
[0056] 別の実施形態では、磁気単極子のない磁気に対するガウスの法則が、Hzを推定するために使用される。この実施形態では、モデルが必要とされず、これは、任意のRFコイルと連動して使用されることができる。即ち、バードケージコイルに必ずしも限定されるものではない。磁気に関するガウスの法則は、

により与えられる。]
[0057] Hzに関して解くと、この式は

を生み出す。]
[0058] 前述したように、Hx及びHyは、容易に測定されることができ、従って、この計算のための既知の値である。唯一の変数は、自由パラメータのままである積分境界であるが、3Dボリュームの各スライスにおけるアイソセンターを通るラインに沿ってHzがゼロであると仮定することにより、適切に推定されることができる。再度図6を参照すると、この実施形態の結果74は、符号68に示されるように、概念上の伝導度と99%の相関を持ち、概念上の局所SARと90%の相関を持つ。] 図6
[0059] 更に別の実施形態において、HzはB0マップから得られることができる。このマップは通常、デュアル又はマルチエコー・シーケンスにより測定される。B0マップは、感受性アーチファクトが原因でHzにおける変化を示す。このHzは、上記の方法のいずれかを介して決定されるHzに関する付加的な訂正として使用されることができる。]
[0060] 説明された形式は、関係するRFコイルの磁場の絶対的なスケール化の情報なしに、

の定量的値を生み出す。しかしながら、送信されたB1場をスケール化する標準的な方法は、ファラデーの法則を介して計算される電場に関する絶対的な値、及び従って得られる局所SARに関する絶対的な値を決定するために使用されることができる。]
[0061] 本発明が、好ましい実施形態を参照して説明されてきた。上記の詳細な説明を読み及び理解すると、第三者は、修正及び変更を思いつくことができる。それらの修正及び変更が添付の特許請求の範囲又はその均等物の範囲内にある限り、本発明は、すべての斯かる修正及び変更を含むものとして構築されることが意図される。]
权利要求:

請求項1
磁気共鳴システムであって、検査領域における実質的に一様な主磁場を生成する主磁石と、前記検査領域における被験者の選択された双極子において磁気共鳴を誘導し、前記磁気共鳴を受信する無線周波数アセンブリと、B1場のHx、Hy及びHz成分から関心領域に関するエネルギー比吸収率を計算するエネルギー比吸収率計算プロセッサとを有する、磁気共鳴システム。
請求項2
前記エネルギー比吸収率計算プロセッサが、Hx、Hy及びHzから前記少なくとも1つの関心領域に対する電気誘電率値を決定する電気誘電率サブプロセッサを含む、請求項1に記載の磁気共鳴システム。
請求項3
前記B1場の前記Hz成分が、前記少なくとも1つの関心領域の前記電気誘電率を決定するため、電気誘電率サブプロセッサにより測定され、Hzは、信号位相へとエンコードすることにより観測される、請求項2に記載の磁気共鳴システム。
請求項4
シーケンスコントローラが、前記無線周波数コイルアセンブリをDC電流で駆動することにより前記信号位相へとHzをエンコードするよう構成される、請求項3に記載の磁気共鳴システム。
請求項5
前記無線周波数アセンブリが、バードケージコイルを含み、前記B1場の前記Hz成分は、前記少なくとも1つの関心領域の前記電気誘電率を決定するため前記電気誘電率サブプロセッサにより推定され、Hzが、患者ファントム及び前記バードケージコイルのうちの少なくとも1つを使用することにより推定される、請求項2に記載の磁気共鳴システム。
請求項6
前記B1場の前記Hz成分が、前記少なくとも1つの関心領域の前記電気誘電率を決定するため、前記電気誘電率サブプロセッサにより計算され、Hzは、関係により計算され、Hx及びHyが、測定される、請求項2に記載の磁気共鳴システム。
請求項7
前記無線周波数アセンブリが、DC電流により選択的に駆動される少なくとも1つの無線周波数コイルを含み、前記無線周波数コイルは、静電容量と、前記静電容量と並列なダイオードとを含み、前記ダイオードが、DC電流が前記コイルを駆動することを可能にする、請求項1に記載の磁気共鳴システム。
請求項8
局所的なエネルギー比吸収率を決定する方法において、被験者を含む関心領域において実質的に一様な主磁場を生成するステップと、前記被験者の選択された双極子において磁気共鳴を誘導するステップと、B1磁場のHz成分を決定するステップとを有する、方法。
請求項9
Hzの前記決定された値から電気誘電率を計算するステップを更に有する、請求項8に記載の方法。
請求項10
前記計算された電気誘電率からエネルギー比吸収率を計算するステップを更に有する、請求項9に記載の方法。
請求項11
Hzの前記決定された値から電気伝導度を計算するステップを更に有する、請求項8に記載の方法。
請求項12
Hzが、前記誘導された共鳴の位相へとエンコードすることにより計算される、請求項8に記載の方法。
請求項13
Hzが、無線周波数コイルをDC信号で駆動することにより、前記誘導された共鳴の位相へとエンコードされる、請求項12に記載の方法。
請求項14
前記磁気共鳴が、バードケージコイルにより誘導され、Hzは、前記バードケージコイルのモデル及び被験者のモデルのうちの少なくとも1つに基づかれる推定により計算される、請求項8に記載の方法。
請求項15
前記B1場のHx及びHy成分を測定するステップを更に有し、Hzが、関係を使用することにより計算される、請求項8に記載の方法。
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同族专利:
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2012-03-23| A621| Written request for application examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120322 |
2013-06-04| A761| Written withdrawal of application|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20130603 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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